桜の花弁
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いつもより少し早めの夕飯の時間。
毎日のようにご飯を取り合っているのは新八と平助。
その様子を見て微笑みながらご飯を食べている者もいれば、それを全く見ずに食べている者もいる。
「平助!今日もまたそのおかずをもらうぜ!!」
「今日こそはそうはさせないぜ!新八っつぁん」
賑やかな夕飯の時間はいつもと変わらないように思えた。
しかし――
ガラッ
突然広間の襖が開く。
そして変な格好をした見知らぬ少女が目をこすりながら入ってきた。
「あー。今日は疲れたし眠いなぁ。もう寝よー……え?」
あれだけ騒いでいた新八と平助さえも動きが止まり、全員の視線が少女に移る。
少女も何故かびっくりした様子で周りを見渡していた。
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