長編

□都立愛戸流学園
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†プロローグ†

東京の中心部にもっとも人気のある学園がある。
それがここ、愛戸流(あいどる)学園。
まだ新しく建てたばかりの体育館が目立つくらい色あせた校舎は4階建て。
生徒の数は約800人のちょっと小さな学園。
そんな学園に1人のある生徒が今日、転入することになっていた。
そんな転入生は学園の正門前に立っていた。

?「ここがあの愛戸流学園か…」

彼はキリッとした眼差しで校舎を見るなり溜め息をつき、校内へと入って、靴箱に靴を入れ、上履きを履いて、職員室を探した。
最初は真っ直ぐ行き、次は右側に、またその次は左側に…だが、一向に職員室が見つからないのだ。

?「どこだよ?職員室は。」

内心ちょっとイラつきながら、校舎内をうろついていた。そんな頃、職員室内はというと2人の男性が話をしていた。

?「今日から新しく転入生が来ますね。」
?「はい、まあ…」
?「どうしたんですか?」
?「いや、その…私のクラスの生徒のことなんですが…」
?「またA組ですか…」
?「は、はい…(汗)」
?「あの子たちは困ったものですね。」
?「はい(汗)全くです。」
?「まあ、頑張ってください!期待してますよ、中丸先生!」
?「えっ!?ちょっと校長!!」

校長と呼ばれた男性は中丸先生と呼ばれた男性の肩をポンポンと叩くと笑いながら、去っていった。
彼はただ見送るしか出来なかった。
この人は問題児多いクラスA組の担任の中丸雄一先生である。
A組は他のクラスとはちょっと…いや、かなり変わった生徒が多いクラスである。

中「ハァ…(ー△ー;)。」

中丸先生は物凄く嫌な予感がしていた。


†A組の愉快な仲間たち†

一方、A組はというと、教室の真ん中に集まって作戦会議中。

赤西仁「なあ、どうする?」
この子はクラス1の暴れん坊の赤西仁。

上田竜也「そうだな…?(ニヤニヤ)」
この子はクラス1のやんちゃ坊主の上田竜也。

田口淳之介「ねぇねぇ、何にするの?」
この子はクラス1の好奇心旺盛な男子、田口淳之介。

田中聖「早く決めて、行こうぜ。」
この子はクラス1のいたずらっ子、田中聖。

赤「だったら、少しは案を出せよ。」
聖「う〜ん(悩)」
上「ねぇ、黒板消しをドアの隙間に挟んで、開けた瞬間にゴンってなるのは?」
赤「地味。」
上「え〜。」
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