霞の向こうの話
□甘いチョコレートとその活用法
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「ねっ、どう?どう?おいしい?しんぱっつぁん」
平助が顔を輝かせて聞いてくる。
「…まぁまぁ」
「…え〜〜っわりと自信あったのに〜〜っ」
わざと頬を膨らましてみせる平助。
そんな平助をしばしじっと見つめた新八は
「…平助」
と名前を呼んだ。
「なぁに、しんぱっ?!……んっ……んぅ……」
平助の制服のブレザーのネクタイを掴み、平助にチョコを口移ししてやる。
「…嘘、結構うまいヨ」
にやりと平助の顔を見て笑う新八。
「…し、し、しんぱっつぁんっ!//」
「なにヨ?うまかったデショ?」
「…って作ったの俺だしっ!…じゃ、なくてっ!!」
「…あぁ、心配しなくてもちゃ〜んと三倍返しでお返しはしてやるヨ」
にやにやと笑う新八。
「……ぷっ、顔真っ赤ヨ?平助」
揶揄するように新八が言うと
「…しんぱっつぁんっ!」
平助の顔は更に赤くなった。
…一か月後のホワイトデー。新八にたっぷりお返しされた平助の姿があったとか。
―Fin―