AGEHA
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「うん、おいしい!」
「これもうまい! 」
「うんうん、イケる」
「これも美味」
大男は次々と豚を平らげ、食べ終わった残骸を積み上げていった
≪半生も好みだったみたいね≫
≪…ていうより、気付いてない≫
ドォォォォン!
「終―了ォ―!!」
ドラの音で打ち切られたブハラのメニューは、用意された70頭全てが完食され、そのどれもが満足する味だった様子
風船の様に膨れた腹は、体積以上の豚をその中に収めている
≪あのお腹、ミルキよりすごいね≫
≪うん、ミルキの3倍はある≫
「甘いわねーアンタ 美食ハンターたる者 自分の味覚には正直に生きなきゃダメよ」
試験官メンチが叩くドラの音が響き渡り、前半の審査が終了した
「豚の丸焼き料理審査!70名が通過!!」
間を空けず後半試験が始まり、メニューが発表される
「2次試験後半 あたしのメニューは スシよ!!」
≪スシ?イルミ知ってる?≫
≪さあ…?≫
他の受験生も明らかに動揺し、困惑の表情を浮かべた
「ヒントをあげるわ!中を見てごらんなさ―い!ここで料理を作るのよ!」
小屋の中には調理台が並び、道具と材料が揃えてある
「最大のヒント!スシはスシでもニギリズシしか認めないわよ!」
試験官の合図で皆は調理台に急いだ
「それじゃスタートよ!あたしが満腹になった時点で試験は終了!その間に何コ作ってきてもいいわよ!」
【2次試験後半 メンチのメニュー 参加人数70名】
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