御伽噺2(蔵馬メイン小説)
□不思議な一日
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「イチャこいてんじゃねーよ!!」
「これ以上温度上げんな!!」
そう叫ぶ2人に向かって、これでもかと満面の笑みを蔵馬が返した。
心から笑ったのなんて久しぶりかもしれない。
職場で作る笑顔なんて8割が愛想笑いで。
家に帰っても微笑みかける相手はいなくて。
唯一そうしたいと思える相手も魔界のパトロールに追われて最近は全く会えなかった。
隣に飛影がいる事で自分は笑えるのだと改めて思った。
「笑ったほうがいい。」
ふいに言われた言葉の意味がわからずにただただ視線を返していたら。
「俺といる時は笑え。」
それだけ言われた。
また顔が熱くなった。
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