御伽噺2(蔵馬メイン小説)

□静かなる誓い
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「蔵馬」

そう呟いて横たわる彼の髪を撫でた。

傷だらけの彼の体。

その傷が美しい姿に刻まれていくさまを自分はただ見ている事しか出来なかった。

無意識のうちに握り締められた飛影の右手からポタリと血が落ちた。

蔵馬が眠っているベッドに静かに腰を下ろし、血で汚れていない左手を彼の手に重ねた。



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