御伽噺2(蔵馬メイン小説)
□時を越えて
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夜勤の守衛さんに軽く会釈して足早に駅に向かう。
急に冷たくなってきた風を少しでも避けるように肩をすくめた。
「そういえば天気予報で今夜から冷えるって言ってたなぁ。お酒でも買って帰ろうかなぁ。」
そんな事を考えていたら小さな視線を感じた。
(人間じゃない・・・これは妖気だ。)
過去に戦った相手ではない。
だが顔見知りでもない。
言葉にできない感覚。
うまく表現が見つからないまま蔵馬は振り返った。
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