御伽噺1(蔵馬メイン小説)
□Trouble Meal
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「味は保障できるぞ。自慢の料理ばかりを用意させたからな。」
「・・・・・。」
8人掛けのテーブルの端と端に向かい合って食事を待つ。
飛影は帰りたくてたまらなかった。
数え切れない程ついた気がするため息をまたついたその時・・・
コンコン。
「来たか。入れ。」
「失礼します。」
俯いていた飛影がその声に目を見開いた。
「紹介しよう。我が国の軍事参謀総長であり、私の右腕でもある蔵馬だ。」
「蔵馬と申します。」
そう言って顔を上げた蔵馬が今度は目を見開いた。
「躯軍筆頭戦士の飛影殿だ。」
「「・・・知ってる。」」
久しぶりの再会・・・嬉しくてたまらないのに、こんな形で願ったのではない。
2人は同時にため息をついた。
そんな2人を見て黄泉はくくくっと笑った。
「蔵馬、今お前は我が国の軍事参謀総長なのだから俺側に座るように。」
「・・・黄泉。」
「距離が開いて申し訳ないが敵軍であるのには変わりないからな。」
『今すぐにでも飛影に抱きつきたいのに!』
『ってかむしろ蔵馬にすっげぇ濃厚なキスでもして見せつけてやりてぇ!!』
お互い同じような事を思いながら2人は黄泉を睨んだ。
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