御伽噺2(蔵馬メイン小説)
□すりぬけたのは・・・
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「具合はどうだ?またメシ残したんだって?」
軽くノックをして部屋に入ってきた幽助が缶コーヒーを枕元に置く。
彼なりの気遣いだろう。
「だいぶ楽になりましたよ。でも食欲はまだないかな。」
「なんで俺の方がピンピンしてんのかね。」
「あは・・・すいません。」
決勝で死闘を繰り広げたのはどちらも同じ。
持ち前の底知れぬ体力が幽助の回復を早めたのか。
横たわった蔵馬の身体には、まだ痛々しく血が滲んだ包帯が巻かれている。
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