御伽噺2(蔵馬メイン小説)

□その証
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『貴方は俺をどう思ってるんですか?』

・・・突然何を言いだすんだ。

『俺は貴方があぁ言ってくれた時、とても嬉しかった。』

・・・・・・。

『けれど貴方は部屋に来ても壁際に座りこんで話をして、眠る俺を見て、朝になると部屋を出ていく。その繰り返し。』

・・・何が言いたい?

『貴方は俺をどうしたいんですか?』

知るか。

『・・・貴方の気持ちはきっと俺と違う。』

・・・面倒は好かん。
俺には貴様の考えがわからん。
ただ俺は・・・

『じゃあ、終わりですね。』




腹が立って、それ以上話す気にならなかったから部屋を後にした。
最後に見たのはあいつの泣きそうな顔。
初めて見た顔だった。



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