御伽噺1(蔵馬メイン小説)

□紅い月
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静けさが戻ってきた。


あいつらと出会ってからというもの、俺自身の考えとは関係なくいつも何かに巻き込まれていた。


もうそれもないだろう。
全て終わったんだ。
魔界と人間界は空間自体が違う。
魔界が落ち着いた今、今までの様に関わりを持つことはないだろう。





なのに、この喪失感はなんだ?
頭上に輝く紅い月を見る度、言い様のない感覚に襲われる。







あの紅を求めて伸ばした手は


もう届かない・・・





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