御伽噺1(蔵馬メイン小説)
□Trouble Meal
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「飛影殿はおいくつになるのかな?躯と雷禅がまだ二大勢力の時は生まれてなかったと蔵馬から聞いたが。」
「年などいちいち数えてない。」
「ふむ・・・やはりまだ幼いようだ。
俺達からしたらまだまだ子供だな、蔵馬。」
「ゴホッ・・・ゴホゴホッ・・・黄泉!!」
飛影の右手がナイフを力いっぱい握り締めたせいで白くなった。
突然のふりに蔵馬は飲んでいたワインでむせてしまい涙目で黄泉を睨む。
そんな2人を楽しむかのように黄泉は言葉を続ける。
「人間の体はめんどうらしくてな。
ここ最近蔵馬は会議が終わると資料を見直しながらすぐにそこで眠ってしまうんだ。
人間界と魔界との行き来で疲れがたまっているのだろう。」
「・・・・・。」
「黄泉?」
「そんな蔵馬をこう抱えてな、部屋まで運んでやるのだよ。」
「「!!」」
「理性を保つのがどんなに辛いか!!」
「ならその場で起こせばいいだろう!?ってか起こしてくれ!!」
今度は飛影の左手が力で白くなる。
「会議の打ち合わせをしようと夜部屋を訪れるのだが、その時風呂上りなんて事になったらこれもまた理性が辛くてな。」
「・・・ん?」
「髪は濡れて、体が暖まっているせいで頬は赤いし・・・たまらんよ!」
「だからいつも決まった時間に来るのか、お前はっ!!」
気がつくと蔵馬は立ち上がり顔を赤くして怒鳴っていた。
飛影も両手の握り拳をぷるぷると震わせていた。
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