御伽噺1(蔵馬メイン小説)

□Children Battle
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別に食べたくもなかったものを蔵馬にのせられて飛影の前に料理がおかれる。
別に俺はひき肉が食べたかったわけじゃない。
そう思ったが、もう今となっては遅い。
本当に食べたかった照り焼きチキンにフォークを刺して飛影はため息をついた。


「修羅、食べる前に言わなきゃダメでしょ?飛影、子供の前ですよ!」
「あ、そっか!いただきます!!」
「ちっ・・・なんで俺まで・・・きます。(ボソッ)」
「だぁぁぁぁぁっ!もう無理!!おもしれぇ〜!!」
「蔵馬ぁ、お前修羅の母ちゃんみてぇだなぁおい!!」
「黄泉は親馬鹿すぎて修羅には甘すぎちゃうんですよ。」


お前も充分甘いだろ・・・
その言葉を飛影は飲み込んだ。


「蔵馬のは何?」
「スパゲッティーだよ。前に作ってあげたでしょ?」
「何っ!?」
「あぁ、あれか〜。あれすごくおいしかった!」
「ちょっと待て!蔵馬、まさかお前癌陀羅で飯作ってたのか!?」
「蔵馬ぁ、一口ちょうだい?」
「作りましたよ。いいよ?」
「黄泉にも食わせたのか!?」
「なんかのびるぅ〜・・・」
「チーズだよ。食わせたって・・・一緒に食事するんだから当然でしょ。」
「お前という奴はぁぁぁぁ・・・」
「おいしい!でも蔵馬が作ったほうがおいしいや!」
「ありがとう。あ、ほら、口についてる。」
「黄泉、殺すっ!!」
「返り討ちにされますよ。」
「なんだとっ!?」
「「あーはっはっはっはっは・・・」」
「笑い事じゃありませんよ。昨日からずっとこんな調子なんですから。」


ため息をつきながら修羅の口を拭いてやる蔵馬。
怒りで水を一気に飲み干した飛影も少しこぼしていたけどそれまで拭いてやる気にはなれなかった。




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