Novel

□独占欲。
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「聞いてニノ!今日ね、今日ねっ」


楽屋に入ると開口一番、そう言うバカ。
………、もとい相葉さん。


「あーもう、聞くから!
 頼むから音量抑えてくださいよ…」


朝からんなばかでかい声、
聞きたくないっつーの。

てか見なさいよ、潤くんの顔。
めっちゃイライラしてるからね?


「…んで?なんの話だったのよ」

とりあえずいつもの定位置に座って、
話を聞いてやる体制になる。


「あ、そうそう!
 今日ね、夢にニノが出てきたの!」

「…とりあえず夢に出たんだし
 出演料でも頂きましょうかね」

「なんでそうなんのさっ!」

「もう冗談に決まってんでしょ?
 ちなみにどんな夢、見たんですか?」

「にのちゃんと手を繋いでー、
 お昼寝するっていう平和な夢っ!」

「へぇ…、」

「すっごい幸せな夢だったなぁ…」

「ふーん…」

「…にのちゃん?」


俺らしくないなぁ…。


「ほら手、貸して。
 まだ朝だけどお昼寝しますよ」


夢の中の俺に嫉妬、だなんて。


「うんっ」


でもしょうがないじゃない。






夢の中の俺にだって渡さない。
俺だけの相葉さんなんだから…。



「にのちゃんの手、冷たいね」

「相葉さんの手が暖かすぎるだけでしょ」


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