Novel
□愛してる
1ﾍﾟｰｼﾞ/3ﾍﾟｰｼﾞ
俺の恋人は、常に冷静だ。
…まぁ冷静というか、
常にぼーっとしている。
あと誰かれ構わず、
｢好き｣だの｢愛してる｣だの言っている。
今日も、ほら。
あそこで楽しそうにいちゃついてるよ…。
「にのぉー、」
「んー、なんです？」
「すきー」
「んふふ、
俺も大野さんのこと好きですよー」
冗談だってのは分かってんだけどさ、
仮にも恋人の目の前でさ。
…まじで気に食わない。
「何やってんの？」
あまりにも見ていられなくなって、
割り込むように２人の会話に入った。
ニノは多分気づいてる。
俺がニノに嫉妬してること。
…だってあいつ、
すっげぇ楽しそうに笑ってんだもん。
「んふふ、潤くんもやります？
“愛してるよゲーム”」
…そういや最近やたら、
相葉さんが楽しそうに言ってたっけ。
松潤もやろーよっ!!……みたいなこと。
「俺いまオジサンとやって負けたんで
潤くんはオジサンとやってくださいね」
「えっ!!?」
俺を気遣ってくれたニノには感謝するけどさ…、なんなんだよ。
あんたのその異常すぎる反応は。
「オジサン、やなの？」
「いや、別に嫌って訳じゃねぇけど…」
いまだにモゴモゴ言ってるリーダーは放っといて、ニノは話を続ける。
「とりあえず相手を照れさせればいいだけだから。あとは何言ってもいいよ」
「…了解」
.