Novel
□寂しい夜には。
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「幸せ、だなぁ…」
「へ?」
「智くんとこうやって
抱きしめあえて、幸せ」
「ふふっ、
そんなことでしょーくんは幸せなの?」
俺の耳に息がかかるくらいの距離で、
笑いながら聞いてくる智くん。
「だって久しぶりに
ゆっくり触れあった気がするもん。」
「…、そだね」
「ん、だから今日は充電するの。」
「充電、って…
おいらはしょーくんの電池なの?」
「うん、
“なくてはならない存在”だから。」
きっと今の俺はこれ以上ないくらい
幸せそうな顔で笑ってんだろうな。