Novel
□寂しい夜には。
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車を道交法の範囲でかっ飛ばすこと30分。
ついにたった今、
智くんちに到着いたしました。
ピーンポーン……、ガチャッ
「おわっ!!」
ドアが開くと同時に、
何かに体当たりされた。
「ふふっ、しょーくんの匂いだぁ」
自らの胸元を見ると、
可愛らしく俺に抱きつく智くん。
「もう…、
知らない人だったらどうするの?」
もっとちゃんと怒るつもりだったのに、
智くんの顔を見ると言えなくなった。
「さみしかった…、」
「…うん、ここじゃなんだし入ろっか」
こくんと頷く智くんを確認して、
通い慣れた智くんちにお邪魔する。
俺がいつも座るソファーに座ると
智くんは俺の膝の上に乗って、
俺の首に手を回して抱きついてきた。
マジでこの人、年上なのかな。
可愛すぎるんだけど。