Novel

□寂しい夜には。
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「…ありがとう」

『それだけ、言いたかったの。』

「それ言うために電話してくれたの?」

『うん。…あ、あと。』

“しょーくんの声が聴きたくなったから”



あ、今「迷惑になるから」とか「疲れてるだろうから」とかどうでもよくなった。


「逢いたい。
 今から逢いに行ってもいい…?」

一瞬の沈黙。
でも俺にとってはとても長く感じた。


『おいらも…、』

「……?」

『おいらも、
 しょーくんに今すぐ逢いたい。』

「…っ!!
 今すぐ車かっ飛ばして行きますっ!!」

『ふふっ、事故らないでね?』

「大丈夫!じゃあ、また後でね!」



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