Novel
□寂しい夜には。
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♪〜〜
「ん?電話?」
右ポケットに入れてあった携帯を取り出し
着信相手の名前を見て驚く。
「…え?」
ピッ
『もしもし、しょーくん?』
耳障りのよい、少し舌足らずな声。
聴き間違えるはずがない。
なんであなたが――?
「智くん…?」
『うん。今、大丈夫?』
「あ、うん!もちろんっ」
『ふふっ…、今日もZERO、お疲れさま』
「え?」
『今日もすげぇかっこよかったよ』
「観て、くれてたんだ」
『うん。今日も分かりやすかった』
きっと今、あなたは。
俺の大好きなふにゃふにゃ笑顔で、
笑ってるんだろうな。