Novel
□俺の愛しい恋人
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第4位のやまたろの場合
俺の恋人はいじわるだ。
「ねぇ、ニノ?」
「なんです?」
「俺のこと…、好き?」
――しばしの沈黙。……って、え?
「頼むから黙んないでよ」
「…あ、すいません」
口元を丸っこい手で覆いながら
くすくす笑うニノはたまらなく可愛い。
でもね?
笑いながら言われると結構傷つくんだよ。
「んふふ…、」
「…で、どうなの」
その返答によっては、俺泣いちゃうよ?←
「だってしょーさんヘタレだし。
撫で肩だし。あとWパーカーだし。」
言いながら指を折って数えていくニノ。
…あの、マジで泣いてもいいですか。
ヘタレは…まぁ、うん。
でもさ、撫で肩は治んねぇし、
Wパーカー関係ねぇし!
「だけど…、」
ニノは俺の百面相を見て微笑みながら、
こっちに向き直って話し始める。
「そういうのもひっくるめて…、
俺のことを誰よりも大事にしてくれる
しょーさんのこと。
俺は愛してますよ」
「………っ!!」
やっべ。いま俺、確実に顔赤いわ…。
「んふふ…、
しょーさん顔まっかー、…わっ!」
可愛く笑うニノを自分の腕の中に収めて
俺もニノに言ってやった。
「俺も、愛してる。」
背中にゆっくり回る、
ニノの温度が心地よかった。