すべてが終わってしまう前に

□見返してやってください
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【それでは、これから誠凛高校対海常高校の練習試合を始めます】


「…や、あの…だから始めるんで…誠凛、早く5人整列してください」


「あの…います、5人」


「「「……おおぇ!!?」」」


「……うおっ…なんだアイツ!?」

「薄っすいな〜カゲ…」

「あんなんがスタメン…!?」


「そこ、手を止めない!しっかり練習しな!」


「「は、はい!!」」


「まったく……。…はぁ」


「ため息吐くと幸せ逃げるっスよ」


「……だったらため息を吐かせないで欲しいね」


「しかし、話にならんな…大口たたくか、もう少しまともな選手が出てくると思ったが」


「……どうですかね。まあ確かに…まともじゃないかもしんないスね」


「……能力値はそこまで高くな……。!?」


「藍っち?」


「……あの赤髪…。ユニフォーム着てるからあまりはっきり判らないんだけどさ、…すごく近いんだよ…大輝に」


「そんなのありえないっスよ。だって、オレ…1on1で勝ったんスよ?」


「……ただの思い過ごしならいいん
だけど…。少し気をつけた方がいいかもね」


「ふぅん…(藍っちにそこまで言わせるなんて…ちょっと期待しておくっスかね…)」


ジャンプボールにより試合が始まりボールは海常側からの攻撃になると主将である笠松がボールを受け取った


「っし!んじゃまず一本!キッチリいくぞ!」


「…来る」


ボールを黒子が弾き笠松は目を見開いた


「なっ…にぃ〜〜〜!!?」


「黒子がそのままドリブルをするはずがない…だとしたら…。!!あの赤髪!」


恭がハッと気づいたように声をあげるのと同時に笠松の前にいた黒子が火神にパスをすると火神がダンクを決める



バキャ!!


「げっ……」


「お?おお?」


火神の右手には普通はあるはずのないリングが握られており、恭は顔を引きつらせた


「「おおおぇぇ〜!?」」


「ゴールぶっこわしやがったぁ!!?」

「あっぶね、ボルト一本サビてるよ…」


「それでもフツーねぇよ!!」


「…………」


「ぷっ…あっははは!!リングぶっ壊すとか!ひー…っ、よく
やるねー。あは…監督、…どうしますー?」


笑いながら恭が意見を求める一方、火神はリングを掴みながら黒子に訊ねた



「どーする、黒子。コレ」


「どーするって…まずは謝って、それから……


すみません、ゴール壊れてしまったんで、全面側のコート使わせてもらえませんか」


「よし、気に入った。監督、これは全面側使うしかないですし…使わせてやってください」


「……。黄瀬!ちょっと来い!!」


「全面コートの整備、お願いします!!

…テツヤ、ゴールの費用は僕が保証するから気にしなくていいよ」


「でも……藍川さん」


「じゃ、マジバのポテトLサイズよろしく。それでいいよ」


じゃ、と恭がその場から離れるとコートの整備が終わる
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