すべてが終わってしまう前に

□帰っていいかな?
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「よし、テスト出せ☆」


「っ!…うす」


生物→9点
英語→41点
日本史→14点
国語→3点
数学→0点


リコの家にやってきた雲雀は火神の中間テストの回答を見た途端、ピシッと固まった


「……雲雀くん…」


「黒子、帰っていいかな?明日、昼から生放送なんだけど……」


「気持ちは分かりますが、火神君の成績が悪くなって補習、しかも決勝リーグに不参加となると…その、困ります……」


「ったく、仕方ないね」


「ちなみに…雲雀君、学力は?」


「前回の全国模試、2位だけど?ちなみに実力テストはケアレスミスで満点は無理だったけど、3位だったかな…」


「「「な…!?」」」


「雲雀くんは中学の頃は赤司君や緑間君と常にバスケ部のトップを競ってましたし」


「赤司には勝てなかったけどね。で、僕は何を教えればいいわけ?全教科とかふざけたことぬかさないでよ」


「(全教科お願いします、とか言えねぇぇぇえぇぇ!!)」


「じゃあ、国語をお願いします」


黒子が頼むと雲雀はすぐさま疑問を口にする


「国語?国語は黒子がいるでしょ」


「……お手上げです」


「そこまで…いや、点数を見てまさかとは思ったけど…そこまでとは
帰国子女だったっけ。じゃあ、中学の英語は無理だとして、国語……古文と漢文は論外だからパス。現代文で点数稼ぐしかないね
火神、とりあえず最初は漢字を繰り返し書きな。体が覚えるまで、繰り返しね」


教科書を受け取りパラパラと試験範囲を見ていく雲雀に火神は黒子に耳打ちをする


「……何をやってるんだ?」


「教科書の内容を覚えているんです。雲雀くんは見た話は一字一句間違えません」


「な……っ!すげぇ…バスケできて歌手で、勉強できてって……」


「雲雀くんも最初から何もかもができるわけじゃありません
彼は誰よりも努力家です」


「……うん、覚えた。僕が教える限りはある程度の点数を取ってこないと咬み殺すから」


そして雲雀による火神のテスト対策が始まるのであった……
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