紅の十字架

□使者の合流
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ここはどこだろう……


目の前にあるのは白い空にはっきりと映る黒い月
手を伸ばせば届きそうな、真っ黒な月


周りにあるのは崩れた建物と屍ばかり
他にあるものは、何も無い

そんな中、ただ真っ白な空の下で独り、僕は立っていた


屍は全てエクソシストの団服を着ていて……一番近くにいたユウに近づこうとすれば体が動かない


《行っては駄目……》


誰……。行かせて、ユウの所に、行かせて……!


《駄目。あなたは……》




「雲雀、どうした?」


「……っ、夢……?」


椅子に腰かけて寝ていたらしく、目の前ではクロウリーとブックマンがチェスをしており、隣には僕を覗き混むミランダ


「顔が真っ青よ…?雲雀君……」


「…何でもない。夢見が悪かっただけ……」


「本当に大丈夫か?」


「うん…。平気
嫌な夢だった。それだけ」


「そうか」


流れる汗を拭ったその時──……


「あ…っ、」


突然声をあげて震え出すミランダ


「ど、どうしたであるか、ミランダ?」


「今…この船のどこかで連続して時間回復が起きてます」


「!時間回復が起こるってことは、まさか……」


「攻撃を受けてます!!」



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