紅の十字架

□黒の教団のピンチ
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「クロウリ…」


「「「しぃ──っっ!!」」」



「ムゴ!?」


「ずいぶん、グッスリな気絶だったな、アレン」


「力が入らないなんて……っ」


「……恭弥?」


「恭弥が運んだんだけどさ……今は女の体だろ?
力が入らないってさっきから凹んでるんさ」


「あ、ありがとうございます。ところで、他のみんなは?」


「爆発ではぐれちゃってオレら6人しかいないんだ」


「6人?」


ティムキャンピーを除いても5人しか見当たらないアレンに全員が奥を指差した
そこには、主人であるコムイを守れなかったと膝を抱えるコムリンの姿



「……夢…か」



──コン コン


バッ!!


後ろの扉がノックされたことに反応すると同時に全員、扉から距離をおく


「今…っ」


「アレン…ラビ…」


「「!!」」


「(この声…)」


「私である…私である。開けてくれ…」


「この声は…クロちゃんさ!?」


「クロウリ…!?」


「そうだ。私である…開けてくれ
ドアを、開けてくれ…」


クロウリーが起きたことに嬉しいという感情と共に、アレン達は扉を疑惑の目で見た


「「「………………」」」


「感染シテルカモシレナイ。開ケル、アブナイネ」


「だったら……」


雲雀を筆頭にアレンとラビ、神田、ティムキャンピーがコムリンの背後につき、思いきり扉に向かって押し出す


「何スルノ!!」


「「「「開けてこい」」」」


「イヤァアアアアッ!ヒドイネ!怖イノミンナ一緒ヨ、開ケタ途端、ズバン殺ラレル、ホラーノ常識ネ!!」


「ヘーキヘーキ」


「そんなパターンな展開ねェよ」


「とりあえず逝け」


「僕らだってこんなことをさせるのは辛いんだよ、EX」


「イヤヨ、開ケナイ!」


「聞いて、EX」


「イヤッ」


「コムイさん達とはぐれた今、コムビタンDの抗体(ワクチン)を作れるのはジョニーだけです!」


「あ、そだね」


「こちらに残った手勢は僕とキミと、役に立たなそうなチンクシャだけ!
しかもまともに行けそうな恭弥は今、女性です
女性を行かせるわけにはいきません」


「「……」」


「女で悪かったね」


「お願いします…っ、頼れるのはキミだけなんです…!」


【コムリンの中で赤い実がはじけた!】


「コッ恋?コレハ恋ナノカ…!?アアン、胸ガ苦シイ…」


「やってくれますか…?」


「ハイ…」


「なにこの茶番」


「アイツの博愛の中にロボットは入ってねェんだな」


「コムリンシリーズには以前、ひどい目に遭わされてるからね…」


「あれほど鬱陶しいものはないしね」


そんな会話をしている間にもコムリンが扉を開けるが……



ズバン!!


「「「(パターン…ッ!)」」」


「さっさと開けりゃあいいものを…イライラさせおって、この…童ども」



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