紅の十字架
□黒の教団のピンチ
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「おいリーバー。次の本部には稽古できる森はあんのか?」
「チラッと耳にしたんだけど、ロンドンに近くなるってホントさ?伯爵に対して新しい備えとか考えてんの?」
ブックマンの服がぴたりと合ったラビと神田は、取り敢えずはそれを着て作業をしていた
二人で力を合わせ一つのダンボールを運んでいると、そこへ丁度居合わせたリーバー
彼に二人はまるで子供のように重ね重ね質問を飛ばす
「一気に聞くな」
「…中々作業が進まない
どんだけ溢れてんの、科学班」
「悪ぃな、恭弥。手伝わせて」
「別にいいよ。早く終わらせたいし
ねぇ…ユ「ぜってぇに嫌だからな!」……むっ」
「どうしたさ?」
「さっきから、抱かせてくれない……」
「ユウ、ムッツリだからなー」
「違ぇ!!
ただ…当たるんだよ、その……」
「…抱っこしたい」
「嫌だっつってんだろ!オラ、さっさと終わらせるぞ!」
「…ちぇ…」
──《またやった!》
「へっ?
ブックマンとリナ!?」
アレンが駆け寄るとその中心にいたのはブックマンとリナリー
「ブックマンは1回薬を被ってるからウサ耳になってるのは分かるよ
でも、二人に特別変わったところは見受けられないんだけ……「にゃー」…ど…?…ん?にゃあ?」
「ニャア‥?」
「今度は猫語になったぞッ!」
「誰が作ったんだよ!」
「じじいキモいさー!!」
「リナはいいよ、可愛いから。ブックマンは止めて、マジ止めて!」
「私も猫になってお詫びをー!」
二人が猫語になった元凶はミランダらしく、取り乱すミランダをアレンとマリが落ち着かせた
「恭弥の言う通り、リナリーは(可愛くて)許せるからいいんじゃね?」
「ニャニャニャ!?(恭弥君!?)」
「ちっ、これコムイにバレたらヤベェぞ…」
「問答無用っスよ。殺される!」
「おい、これ作ったの誰だ!」
「もうイヤだ、科学班の引っ越し…」
「なんでこんなことになるの…」
ニャーとしか言わないリナリーを見上げてげんなり呟いた神田
その隣ではジョニーが死の覚悟をし、リーバーは叫び、アレンと雲雀が頭を抱えたその時だった
ふっ────……
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