カゲプロ

□気付いてたんだ
1ページ/1ページ








本当は気付いてた。



あの日からずっと、同じことを繰り返して

悪夢は覚めないまま俺をここから出してくれない。




布団から起き上がり置いてあったハサミを手に持つ。

痛みを覚悟して、ここから出る為の鍵を身体に刺し込む。



飛び散る赤は何度見たことだろう・・・。





瞼に力が入らず意識は飛んで行く。




これで大丈夫、これで上手くいく。

そう思いながら目が覚めた。






「・・・」





何千と、何億と見て来た天井がそこにはあって


刺したはずのハサミは手から離れ、元置いてあった場所に戻っていた。




またダメだった。




ゆっくり状態を起こせば夢のような感覚が身体に残っていて、ふらふらする。


手首を見るとなにもなかったように、ガリガリになっている手はなにも変化せず

俺は頭を抱えた。




自分用のPCの前に歩いて座ると、電源を入れる。

日付も時間も変わらない。
同じ日の同じ時刻。



せめて数年前に戻れれば、どれだけこの悪夢は救われるだろう・・・





思わず眼を閉じたが、変化なんて起きる訳はなく

悔しくてかけてあるジャージを羽織る。



それはいつもの姿だが、変化は少しあったのだ。





偶然が重なって仲間になった八人のメンバー。



走って近付けばハイタッチで迎えてくれた、団長とカノさんとセトさん。

また走って行けば妹のモモとマリーちゃんとヒビヤが居て・・・その先にはコノハが居て。

なぜか笑顔になる隣人のエネが居て・・・



同じ日を繰り返しているのに、仲間が出来た。





なんでここにお前が居ないんだろう?





もう一度、自分の部屋に戻って手首を見る。

掴んでも掴んでも止まらない俺の命。


悔しい気持ちで胸が張り裂けそうになる。





次の日も次も日も、変化はあっても根本的なことが変わらない毎日。


そんなある日、仲間の一人であったコノハに異変が起こった。




彼もまたこの悪夢から覚められない一人。

自分の意志とは関係なく巻き込まれた彼は絶望しきっていた。



これで終わるんだ!そう思って、持っていた銃で頭をぶち抜こうとした。

それほど追い詰められていたんだ。





俺は血の気が失せた。

前にもこんな表情をしていた奴を見たことがある・・・。


自分は消えてもいいが、こいつには消えて欲しくない・・・
もう二度と目の前で仲間が消えるのなんて耐えられない。
心の中で、嫌だ!!!と自分の叫び声が聞こえた。




身体は直ぐに動いてて、銃は俺へと貫通した。




心配する声と泣く声。

ああ、やっぱり俺は悪夢から覚めないんだ。


一人で踞って眼を閉じて、それでも続く悪夢の毎日。


絶望しきった表情は、過去の自分と同じものだったんだって気が付いた。






「分かってたんだ、ずっと前から・・・」





気が付けば俺は、また自分の部屋のベットの上に寝転がっていた。

日付は変わっていなかった・・・







―――









ふー・・・書くだけ書いてスッキリ!

文章になっていません☆←おい


殴り書きでストレス発散〜






 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ