カゲプロ

□気付かなくても良いけど
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※男装板カノくん








姿を欺くなんて簡単だ。


能力で男に見せればいいし

人とそんなに関わらなければいいだけの話し。








「〜♪」








今までもそれで生きて来た



今更変わるつもりはなかったのに






あの人が来てから調子がずれる・・・







「カノ」



「っ、なんだ〜シンタローくんじゃんか!
どうしたの、そんな複雑そうな顔しちゃって〜」



「・・・いや、その」







歯切れの悪い、この頃目隠し団に入団して来たシンタローくん。


なにかと面白いんだけど

時々不安になってしまう







「間違っていたら悪いと思ってるんだけどさ」



「うん?」



「カノ、お前って・・・

女・・・なのか?」



「っ!」







驚いた



隠してたのに





一回ほどしか接触してないのにバレるなんて・・・








「やだな、シンタローくん
僕のどこが女の子に見えるの〜?」



「あー、そう視えちまうんだよ・・・俺の眼」



「あ」








そうか、シンタローくんも能力があるんだ



妙に納得しつつ

なんと言えばいいか悩んだ








「仕方ないなー
シンタローくん、僕実はねーー」







でも悩むのは一瞬


いつもの笑顔で、飄々としていればいいんだ



口からで任せ言ってみれば

シンタローくんは眉を下げ、複雑な事情だと思っちゃったみたい




単純なんだから・・・




そう思っても嘘は消えない





きっとこれから、シンタローくんは僕を女扱いする

けど、嫌な感じはしない・・・?



不思議に思いながらも



これからどうシンタローくんで遊ぶか

僕の中ではそれで一杯になっていた。








―気付かれちゃ、仕方ないね―








(カノ!
マリーたちと一緒に水遊びしないっスか?)



(んー、僕は)



(セ、セト!
カノはちょっと俺と用事があるんだ、悪いっ)



(え?
シンタローさんが言うならいいんスけど・・・
この頃、シンタローさんカノにばっか構うっスね?)



(え、いや〜ハハ)



(だって僕たち付き合ってるからかな〜?)



((え?!))








この後、慌てふためくシンタローくんで遊びながら

嫉妬剥き出しのセトに大爆笑するのは



直ぐのこと―――


――









カノちゃんでもいいな〜って思ってしまう←


確信犯なのに、シンタローさんが時々男前になるから

その度にドキドキしちゃえばいいよ!







続くよ

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