アクエリオンEVOL2

□好きの三乗
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カグラとアマタくんは付き合っています!


※普段はゴーイングマイウェイなカグラ(つまりツンがほとんどな暴君、アマタくん溺愛)と

苦労性で流されやすいアマタくん(でもカグラが実は大好き)





ーーー






「なぁアマタ、俺・・・お前のこと好き過ぎてヤバいんだけど?」

「はぁ?」





突然、カグラが変人になった(完)



・・・じゃなくって!!!

なに自己完結してるんだよ俺は!?


どうしよう、カグラが可笑しい・・・元から可笑しかったのに
いつもの倍に可笑しさが増してるっ

あ、変人なのは最初からか。





「失礼なこと考えてんな。」

「いたっ。」





・・・どうしよう(Part2)いつもならもっと頭突きとか暴力でものを言うジャイアニズムが発生するのに

俺の額をデコピンして、終わり・・・だと!?





「なに驚いてんだよ?
まぁ、そんな顔も可愛いけどな」

「ど、どうしたんだよカグラ!?
なにか変な物でも拾い食いしちゃったの?
それとも誰かになにか言われた?お兄ちゃん、話し聞くよ?」

「はぁ?なに言ってんだよアマタ。
変な物も食ってねぇし、俺に指図するなんてバカ女くらいなもんだ。
それと、俺のがお兄様だろ」





一応熱を測るため、おでこに額をくっつける。


・・・異常なのは熱のせいではないか。





「なんだ、積極的だな?」

「え・・・カ、カグラさーん?
な、なにをされているんですか?」

「なにって・・・マナー悪ぃな
キスに決まってんだろ?」

「タンマ!タンマァアア!!!」

「あ”?」





落ち着け俺!相手はなにかの呪いにかかってるんだ!

じゃなかったら、こんなに素直にことを運ぶ訳がない。



だって、いつもキスとか強引にしてきたり人が居るとこで堂々と奪って行く奴だぞこいつは!!!


妙に優しくされたらむ、胸焼けがっ





「アマタ」

「は、ぃ・・・んう?!」





口の中に生暖かい水気の含んだもの(それを世間一般では舌と言う)を入れてきた。


息がしずらくて口を一生懸命開けようとすると、それは激しく動いて来て

最終的には立てなくなってしまい、その場でへたりこんだ。





「っ、はぁ・・・はぁ」

「なんだ、こんなんでへばるなんて体力ねぇな?」

「そう言う、問題じゃないだろっ」

「いつもやってんのに、慣れねぇな?
それとも、わざとやってんのか?」

「わざとな訳ないだろ!!
と言うより、なにがしたいんだよ?!」

「そんなもん、キスしたいからやった」





誰かこの男を黙らせて下さい。

ドヤ顔でかっこよく言われても・・・か、かっこいいとか思ってないからな。


恥ずかしさのあまり、耳まで真っ赤になる俺を他所に

カグラは俺の身体を軽々と持ち上げ、膝の間に置いた。





「あの、本当にどうしたのカグラ?」

「あー・・・アマタの匂いってしないな」

「またその発言?」

「たまに匂うけどな、ほとんどしねぇし」

「・・・理由、しりたい?」

「知ってんのか?」

「痛い程ね」





こいつは分かってて言ってるんだろうか?


その匂いがしない理由を自分で作ってること・・・

まぁ、分かってないでしょうけどね!どうせ。





「教えろよ、アマタ」

「やだ。と言うより、肩に顎置かないでよ痛い」

「お前の顔がしっかり見えていいだろ?」

「こっちはカグラが見え過ぎて困る」

「あ」

「え?」

「隙あり!」





頬に当たる感触に身体が強ばった。


い、嫌な訳じゃないんだけどね?





「な、なんでキスするんだよ・・・」

「そこにアマタが居たから」

「俺は山じゃないからね!
・・・恥ずかしいっ」

「もう一回していいか?」

「・・・マナー悪いって言ったのどっちだっけ?」

「はは、そうだったな」





次は頬ではなく、唇にその感触が当たるが目を瞑って受け入れる。



・・・・・

・・・



気持ちは本当に暖かいけど、やっぱ不安がある。


だって、あのカグラだよ?

頭打ったんじゃないのかな・・・それとも洗脳!?

じゃなかったら、こんなに優しい訳がない。



こんな恋人同士の普通のやり取りをするなんて、雪でも降るのか?

天気予報じゃ冷え込むけど、午後からは晴れるって言ってたし・・・





「アマタ」

「え、あ・・・うん?」

「気まぐれでお前を好きになんてならねぇからな」

「・・・」

「遊びだとか思ってんじゃねぇぞ?」

「・・・カグラ」

「あ”?」

「誰かに、なにか言われた?」

「・・・別に」





顔を横にしてブスたれる。

嘘をつく時は必ずこの態度を取ってる・・・残念だけど、黙秘は許しません。





「カグラ」

「な、なんだよ?」

「言わないと、猫役をカグラにやってもらわなくちゃいけなくなるんだけど?」

「お前・・・前に一回それやって、俺がどんだけ恥ずかしかったか!」

「じゃあ、早く言って。
俺だって気は短くない方だよ?」





慌てた顔をしたカグラに催促すれば、ゆっくりと口を開いた。





「さっき廊下で聞いたんだよ!
お前が俺に弄ばれてるって、遊びなのに可哀想だって・・・」

「俺がカグラに弄ばれてる?
誰が言ったのか5秒以内に答えて」

「モイロだよ!」





間髪入れずに答えたが、残念・・・モロイだよそれ。





「他には?」

「あー・・・確か、バカ女に構いまくってるナルシスト!
髪が変梃で・・・」

「分かった。
名前は忘れ去ったけど、カグラに変なことを聞かせたのはその二人なんだね?」

「聞いちまっただけだ」

「・・・カグラ」

「は、んっ!?」





カグラの顎を掴むと、噛むようなキスをする。


む?

案外難しいな・・・





「――ぷはっ!!?
な、なにすんだよ!?」

「キスだけど?」

「はぁ?!
俺は猫役、絶対にやらねぇぞ!」

「その話しは今はいいけど
腹立ったから。」

「はぁ?」

「そんなモブの言うこと信じて、俺の気持ちを信じてないカグラくんに信じてもらいたくって」

「・・・」

「なに?」

「いや、愛されてるな・・・と」

「バカ。今更なこと言わないでよね?」






自分で言った言葉に嘘偽りはない。

けど、言った後で恥ずかしくなる。
かっこつけた反動かな?カグラの膝の中で縮こまる。





「アマタ、言って恥ずかしくなんなら言うなってぇの」

「うるさい・・・こっち見るな」

「いいだろ別に」





髪をいじったり頬をつつかれる。


最期はやっぱり肩に顎を置いてくるのだが・・・





「なぁ、さっきの話し」

「?」

「なんで匂いがしないんだよ?」

「ああ、それは・・・」





理由を話せば納得するカグラ。

さっき以上に抱きしめてくるのが腹立つ。



やり返しのためにカグラの頬に唇を当て、いつものように流れに流れて部屋のベットに押し倒される。



俺が弄ばれてるって言う人もいるけどさ、そんなことは微塵もない。



だって・・・





「、は・・・アマタッ」

「っカグラ、」





こんなに熱く求めて来る奴が遊び人とか・・・そんな器用な真似ができるほどカグラは優柔じゃないからね。





「愛してる、アマタ」

「ぁ、ふ・・・俺は、その倍愛してる」






ー好きの三乗ー






(クンクン・・・やっぱ匂いがしない)

(そりゃあそうでしょう?
・・・カグラの匂いで包まれてるんだから)

(ふーん)

(ニヤニヤするなよ、変態)

(変態上等だ!)





この後、生まれたばかりの格好で外も中もカグラの匂いに包まれたのは

正直、勘弁して欲しかったりしてます。





―――

――








おまけ







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