アクエリオンEVOL2
□乾いた涙
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小さなこどもが泣いていた・・・
曇った空を見つめながら、膝をついてどこかへ叫ぶように
乾いた頬には、流した涙が流れ
地面に涙が零れていく
叫ぶように泣いて、声はとうとう枯れてしまい
どこか痛々しい・・・
けれども少年は泣き続けた
雨が降り出してもずっとずっと
一日中泣き続けていた
でも、次の日にはその少年は涙を止め
自分の手を強く握り、前へ進み出した
それから少年は涙が出なくなった
どんなに苦しくても
どんなに辛い思いをさせられても
一度も涙を流さずに、握った手を開くことなく
ただ無表情で居続けた
でも、そんな少年の前に一人の青年が現れた
誰もが少年を遠巻きにしていた中
青年は不思議そうに近付いて行ったのだ・・・
それが、この物語のはじまり
少年と青年が出逢う所から、この物語は進んで行く―――
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