企画部屋

□こっそり服の中に隠すアレ
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「・・・」










目の前には色とりどりの箱を持つ女たち










「カイエンくん!これ、バレンタインのチョコ!受け取って」





「一生懸命作ったから、食べてね!」





「///」










知らない女から手渡される箱を見て


思わずため息が口から出てしまう












−こっそり服の中に隠すアレ−











ベルリンの壁が壊れ


合同授業が度々行われるようになってきたが





今日の授業だけはなぜか憂鬱にしかならん










女からの(熱い)視線を堪えながら

自分の席に着くと












「お、カイエンモッテモテ〜」









同じ候補生のアンディが羨ましそうな顔で俺の持つ箱を見てくる









「貴様にやる」





「ちょ、そんな気持ちの籠った物俺に渡そうとすんなって!
女子たちに殺されちまう」





「たかが箱如きでそんな事をするものか」





「ただの箱って・・・
一応聞くけど、今日何の日か知ってる?」





「合同授業の日だろ?」





「はぁ・・・これだから堅物は」










大げさに肩をすくめるアンディに


眉間の皺が増える










「今日は聖バレンタイン!
女の子が好きな男にチョコを渡す日!」





「・・・女同士で渡しているが」





「あれは友チョコ!あるいわ・・・まぁ」





「で、なぜ俺は知らない女から貰わないといけないんだ?」





「だから、好意を持ってるからにきまってんだろ?」










好意か・・・









「いらん、そもそも甘い物は好きじゃない」





「モテ男って本当羨ましいぜ!」










アンディはそう言うと

自分の席へ移動しようとした時だ












「お?アマタ!!」





「おはようアンディ
さっき女の子からチョコ貰ったよ」





「アマタお前もか?!」










バレンタインの話を聞いているアマタ


女から貰った=好意と聞いた瞬間浮く






・・・それだけでなぜかイライラする









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