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□『ﾎｲｯｽﾙ!』16巻stage140 より
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｢え？フットサルですか｣
｢もの足んないんだろ？
かといってやたら練習量を増やすのもケガの元だしな
フットサルなら判断・技術面を集中的にトレーニングできる｣
｢小島たちは行きなれている。
いろいろ教えてもらうといい｣
｢はい｣
｢なんや、みんなしてどこ行くねん？｣
｢シゲさんも行きます？
フットサル あ!｣
｢水野くんも行く？
フットサル｣
｢悪い
俺ヤボ用があるから｣
｢お先｣
｢…お疲れ｣
ここで水野のヤボ用にはふれずに場面は変わります。
最終回までその“ヤボ用”についてはあきらかになってません
彼のヤボ用とは何だったのか 私が勝手に想像してみました
時はさかのぼり…
｢したっ!｣
(やっと終わった!)
(早く帰らなければ!母さん大丈夫だったかな？)
部室終了後は
菓子など食べながらダラダラと部室で気がすむまで過ごす者
まだ練習を続ける者
塾など予定があるため急いで支度する者
など様々いる
そんな中水野は誰よりも早く部室に突入し制汗スプレー(フローラルの香り)を浴びたくっていた
(いくら急いでいても身だしなみには気をつかっています)
彼が急ぐ理由、それは
《金曜日は“アン●ンマン”がある日!!!》
(念のため母さんには録画を頼んどいたけど、母さん先週間違ってまだ見てないプリ●ュア消しちゃったから…)
(それに、たまにはリアルタイムで見たい!!)
そんなことを浴びたくりながら考えていた。
(………………)
↑浴びたくりの儀式が終わりあとは無心で支度をする水野
『……………』
↑ニヤケたり無表情になるいつもと違うキャプテンにビビる部員たち
さあ支度も終わり、後は部室を出て走り出すだけ!
(ほぉらフフフフフーフみーんなのた・め・に♪愛と勇気だけが友達さぁ〜♪)
｢……………｣
Σ(ﾟд゜(ﾟд゜(ﾟд゜)
心の中で歌ってたつもりが自然と口ずさんでいたようです。
｢じゃあ、みんな!お疲れ!!｣
輝く笑顔
｢……お疲れ様で〜す…｣
怯む部員
(よし、帰るぞ!うぉおおら!!)
ガラララっ
｢あ!水野くんも行く？フットサル｣
(かぁざまぁつるぃいいい!!!!今日に限って誘ってきやがったあああ!!!)
｢悪い俺ヤボ用があるから｣
彼は体裁を守るために“ヤボ用”と使ったわけではありません。
彼はとっても素直なのです。
ここでは “アン●ンマンをリアルタイムで見る予定”、よりも“ヤボ用”と言ったほうが１９文字と４文字ですからあきらかにヤボ用といったほうが早く会話を断ち切れます。
そう、素直であり頭も良い彼はとっさに『１９文字と４文字の法則』に気付き適応したわけです。
｢お先に｣
ちゃんと風祭へのフォローも忘れません
『愛と勇気だけが友達』
彼が部屋に掲げている格言です。
｢…お疲れ｣
こうして彼は家へ向かって、いえアン●ンマンへ向かって猛然と走り出したとさ。
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