CP
□水将
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「水野くん…」
(どうしてこうなった…!)
きっかけは午後の練習試合で相手との軽い接触を受けたことによる。念のため簡単な手当てをしたものの、心配した風祭が部屋に見舞いに来たのだった。
そして気がつけば目の前に顔を真っ赤にし目に涙を溜め、これほどかっていうほど扇情的な風祭をソファに押し倒した自分がいた。
「あ、あの…」
すでに風祭の言葉は耳にはいってこない。
まて、俺はここからどうしたらいいんだ・・・?
「あ…み…水野くん…?」
「ご、ごめん!てか、言うな!言わなくていい!!!」
そういって風祭からどけようとするが焦ってなかなかよけられない。
「ごめん、風祭…!」
とうに我慢の限界はきてたんだと思う。もう後は勢いに任せるしかない!
少し強引に唇を奪う。
「ん…、はぁ…っ」
唇が離れた瞬間に思いっきり息を吸い込む風祭。
それでもかまわずに唇を重ねる。
風祭は抵抗せずにされるがままだ。
俺を見る目はすでに蕩けそうなほどだった。
そっと抱きしめると俺は耳元で囁く。
「い…いいか?」
いつもより擦れた声に俺自身驚いた。
「…うん。」
俺にしか聞き取れないような声で風祭が囁いた。
唇を合わせようと顔を寄せる。
ガチャっ
「おーいタツボン!監督が呼んでるで………」
突然入ってきたシゲに俺たちは一気に固まった。
「……あー、お楽しみの最中やったか、そらすまないことしたな。」
もはや言葉も出ない俺達を後目にニヤリと笑う。
「あんま無理したらあかんで、まだ明日も試合やさかい」
そう言ってシゲは部屋を後にした。
ご丁寧に"ほな、ごゆっくり〜"と言葉を残して。
おそるおそる風祭を見ると、案の定顔を真っ赤にして俯いてる風祭がいた。
「…か、鍵くらいかけてよ!水野くんのばかぁ!!」
そして俺にボディーブローをかまして部屋から出て行った。その後1週間代表メンバー達にからかわれたのは言うまでもない。