CP

□真将
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「くそっ!なんで同じポジションなのに同室が俺じゃねーんだ!!おかしいだろ!」
「椎名のやつ絶対風祭にエロい事しようと狙ってるはずだ!」

「「はぁー」」


選抜合宿初日から不貞腐れている親友を前にして郭と若菜は二人同時にため息をこぼした。

「じゃあ、椎名より先に風祭にエロい事してくればいいじゃん。」


テーブルに頬杖をついて既に昼食を食べ終わったらしい若菜が冗談半分で口を開く。

「なっ!!え、エロい事って!」
「嫌ならしょうがない、椎名に先越されるのを黙って見てるだけだな!」
「それだけは絶対いやだ!!」
「じゃあやるしかないな、一馬!」
「くっそー俺だって風祭と恋人繋ぎくらい!!!」

「は…?」
「え……。」

目や口をあんぐりと開け固まる若菜。先程から黙々と箸を動かしていた郭も動きを止め、視線を真田に向ける。

「ん?…どうした結人、英士まで。」

「…いや…別に。」

んじゃ、まあ頑張れと若菜の一言でこの話題は終わる。

よ、よし俺だってやればできる!と
妙な気合を入れる真田を若菜と郭は何とも微妙な面もちで見つめていた。

――数時間後。
ポジション別のトレーニングを終え、休憩に入った瞬間ガチガチに緊張した真田が必死に風祭に話し掛けようとするのを遠目に、

「一馬…早く男になってくれ!!」
「まぁ、一馬だからね。」
「ていうか頑張れ!超頑張れ!」

と、願わずにはいられない二人だった。

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