バカと僕とFクラス
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空港まではタクシーで向かった。
色「音葉、本当に良かったの?」
『…うん。それより、母さん達に会うの久しぶり』
色「そうね。私はこの前会ったけど、あんまり変わってないわよ」
『人はそう簡単に変わらないよ』
タクシーの外を眺めながら呟く。
色「そう。…そうね」
姉さんも携帯を弄りながら話す。
空港に着いたときにはもうお昼近くだった。
色「お腹空いたりしてない?」
『…別に』
色「そう。でも何か軽くとりましょう?」
『はーい』
軽く昼食をとって飛行機の時刻を待つ。
飛行機に乗りこみ、離陸を待つ。
お別れだ。
しばらくは会えない。
もしかしたら、もう、会えないかもしれない。
…一生。
外を眺めていると、飛行機が動き出した。
いってきます。
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