Tesoro

□08.
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シン
「…」

午後からの調査の準備を終え、さっさと仕事を片付けようと航海室に来たシンだったが。

部屋の隅にころりと寝転がる男が目に入る。

バンダナの無い男は、こちらに背を向け丸まっている。



ガツン、と足で蹴ってはみるものの、動く様子が無い。

シンはひとつ唸った。

寝るなら部屋で寝ろ、と言いたい。

が、今のナギの部屋は一人部屋ではない。

シン
「…」

朝からハヤテたちが騒いでいた。

ナギが女の所から朝帰りしたのだ、と。

何があったのかは、知らない。




シンは予備で置いてあった毛布を広げ、ナギの上に落とす。

ナギはもぞもぞと、それに包まってまた丸まった。

シン
「…。ナギ」

ナギ
「…」

シン
「夕食に、レアチーズケーキを出せ」

ナギ
「…分かった」

シンは軽くため息を付いて、椅子に座った。



俺たちは海賊。

交換条件で済むなら安いもの。



To be continued...

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