title 夢話

□こと
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『・・・・。』

「・・誰だよ。お前。」



〜second〜


・・・第一声がそれかよ!!
なんなんだこの人!!

『えっと・・。あなたのクラスの学級委員長をしています、篠原千夏です。』
言っていなかったが、彼は我がクラスの一員でもある。

ふーん、とどうでもよさそうに返事を返してくる。

「なんでここにいんだよ?」

『先生に仕事頼まれて。もうそれは終わったんだけど。ドアが開かなくて。』

「・・はあ?んなわけねえだろ。」

そう言って彼は私の隣まで来る。
同じようにドアノブに手をかけてまわすが
扉は開かない。

「・・っち。」
舌打ちしたよね、いま。

『あの。・・どうする?』

「・・めんどくさい。お前に任せる。」

はい、「めんどくさい」いただきました。
てか、私に任せられても・・・。

『高橋くん・・・だよね。』
「あぁ??」

怖いです。

『いや・・。さっきからここにずっといたのかなって。』

私はてっきりこの部屋に一人きりだと思っていたけど、
高橋君が奥から出て来たって事は、最初からこの部屋にいたわけで・・・。

「・・・俺がいたら悪いのかよ?」

『そういうわけじゃ!』

「ったく。どうりでさっきからガタガタうるさかったわけだ。」

お前の仕業か、そんな目つきでこっちをにらんでくる。
『あ。ごめんなさい・・。』

なんとなく謝ってしまった。

いや。そんなことはどうでもいい。
今はこの部屋からどうやって脱出するかを考えなければ!

『よし!!三人寄れば文殊の知恵!!一緒に脱出方法考えよう!高橋君!』

「お前さ、話聞いてた?」

『いや、一人ではさすがに無理だし・・。』

「三人寄ればって・・。よっても二人だろ。」

おおう。ツッコミはなかなか・・・。

『細かいとこは気にしなさんな!!うーん・・。窓とかないのかな?』

辺りを探索し始めた千夏を啓介はじっと見つめていた。



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