short BASARA夢話

□雨+晴れ=?
1ページ/4ページ




「おい。そこのあんた。伊達組の人間だろ」

「伊達組ぃ?あの、へぼっちい若僧が今は組長をつとめてるっていう…」


ぴたっと止める足。

「おい。どうなんだよ?」
「でもこいつ女ですぜ?」

「その左目の刀傷…たしか、噂に聞いたことがある。伊達組最強の刺客…」


『お前ら。今、政宗様のことをバカにしたな…?』

「やっぱり伊達組の人間か!」


『謝れ。政宗様はヘボなんかじゃねぇ。
そういうのはてめぇらみたいな奴のことを言うんだ。』

「っ!?このやろう!」
「まぁ、まて。なんでも、伊達は右目が見えないらしいじゃねえか…」

『それがどうした。』

「片目がなくて本当に大丈夫なのかよ?『政宗様』は!」

ハハハハ!と何人か一斉に笑う。

『この進藤真冬…頭にきた…』
そういうと竹刀袋から木刀をとりだした…






















『たっだいまぁ!』

「真冬、遅かったなぁ…って!なんだ!?血だらけじゃねえか!」

『あっ!はい、小十郎!頼まれてた野菜。』

「おい!真冬聞いてんのか!」

トタトタと、廊下を歩いていく真冬。

『大丈夫、大丈夫!学校の階段でつこけただけ!』
「絶対チガウだろ…。どこで暴れてきた?」

『街の路地裏ぁ』

「あのなぁ…。何があったかしらねぇが。
あんまり目立った行動はとるな!それに、一人で闘うのはやめろ!」


顔を洗う手をとめる。

『なんで…?』
「お前は女なんだぞ?伊達組の誰かを呼ぶとかだなぁ!」
『男だとか女だとか関係ない。政宗様をバカにされて黙ってられないじゃない!』

「だからお前はわかってないっていってんだ!」

『わかってないのは小十郎だよ!私は間違ったことはしていない!』

激しい口論が聞こえたのか、政宗が顔を出した。

「どうしたんだ。二人とも。」

「政宗様…」

次の瞬間には、真冬は、部屋を飛び出していた。


次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ