short BASARA夢話
□GO!GO!GO!
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女なんて興味なかった。
うるさいだけだと思ってたし、「かわいい」なんて思ったことは一度もなかった。
だが、そいつは突然俺の前にあらわれた。
あれは、高校2年の夏・・・。
4年前の夏の日・・・。
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今日も暑い。そしてうるさい。
「政宗くんよ〜!」
「ヤバい!かっこよすぎ!」
伊達政宗
おそらく、俺の名前をしらないやつなんてこの学校のどこを探してもいないだろう。
「…shit」
周りの視線や、声がうるさくて教室をでよう…としたそのとき。
「よお!独眼竜!元気でやってるかい?」
隣のクラスの前田慶次に声をかけられた。
「AH?なんの用だ?風来坊。」
「いやぁ!用、っていうかさ!頼みに近いんだけど、八組にいかないかい?」
「八組?真田のクラスだろ?何か用かよ。」
「独眼竜、聞いてないのかい!八組に女の子の転校生がきたって。だから、その子を一目見ようと思って…って!独眼竜!どこ行くんだい!」
「sorry。そういうことは猿か長宗我べっ!…おい!離せ!風来坊!」
「いいから、いいから!早く行かないと休み時間終わっちゃうよ〜!」
無理やり前田につれられて、ふと気づけば八組の前で…
「ヤッホー!幸村いるかい?」
「これは!前田殿に、政宗殿!どうされたのでござるか?」
「こんど、転校してきた子っていうのを一目みたくてさ!いるかい?」
「真冬殿のことでござるか?真冬殿は…教室にはいないようでござる。」
そう真田が言い終わったと同時に休み時間の終了を知らせるチャイムが鳴った。
「ちぇっ、あわずじまいか…。じゃあ、またくるよ〜!早く戻ろうぜ。独眼竜…?おい!そっちは屋上だよ!」
「うるせー。小十郎にチクんなよ。」
授業にでるきになれなかった。
屋上でサボるのが一番だ。
そう思い、屋上へとつづく階段をのぼる。
そのとき、誰かの声が聞こえた。
どうやら歌っているようだ。
「…だれだ?」
屋上の扉を開けた。
風が強く吹き込む。
その瞬間、きれいな歌声が俺の体を包んだ。
女だった。
髪が長く、きれいで、サラサラと風になびいている。
「おい。あんた…」
歌声が止まった…。