short BASARA夢話
□水筒一個分の愛
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『ふう〜〜。さむいねえ。幸村。』
「そうでござるな。」
いつも二人で一緒に帰っている道でも雪が降ると幻想的である。
二人・・・真田幸村とその彼女である進藤真冬はさっきやんだばかりでまだ新しい雪にめをやりながら話していた。
もうすぐで付き合い始めてから半年になろうとしている。
幸村は学校の女子にもてていた。
そんな幸村に声をかけられ、仲良くなり、付き合いはじめたのだ。
最初は話すことはおろか、目も合わせられなかったのに、今ではきちんとしゃべることもでき、めだって合わせてくれる。
真冬はそんな幸村をどんどん好きになっていた。
『ねえ。幸村。』
「?なんでござるか??」
『手。つなごうよ。』
「なっ!?なにゆえ・・・」
『いいから!ほら!』
ポケットにいれらていた幸村の手をひっぱりだす。
『!!幸村あ。手つめた!』
「しっ、しょうがないでござる!!」
真冬はそうだよね・・。とつぶやいて右手に力を込める。
大きな手・・・。
なんか落ち着くなあ・・。
「真冬殿。」
『ん?な・・』
バフッッ!
なに?と聞こうとした瞬間、首になにかふれた。
「・・・寒いでござるから。真冬殿が・・風邪をひかれては大変でござる。」
顔を赤くし、ボソボソとしゃべる幸村。
さっきまで幸村の首にまかれていたマフラーが今は真冬の首にまかれていた。
幸村の香りがする・・・。
『・・・。ぷっ!フハハ!』
「!!何がおかしいのでござるか!?」
『いや、なんか幸村がそんなことしてくれるとは思わなかったから!』
「む!某とて男でござる!!」
『わかってるよ。でもあんなに女の子が苦手だった幸村がさ・・・。成長したね!』
「真冬殿は!!・・・。何でもないでござる・・・。」
『えっ?なになに?気になるじゃん!』
「なんでもないでござる!」
『ダメ!!!いいなさい!』
「!!・・・。真冬殿は。」
『うん。』
「真冬殿は、某にとって特別で・・・。大切な・・・。女子なのでござる!!」