short BASARA夢話
□今日は厄日だ。上
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『…ったぁ。』
「まだ痛むの?」
先ほどまで、保健室にいた私、真冬はここ、バサラ学園の二年生である。
チャリで通学中、友達との会話に気を取られ、前に階段があるのにきづかず、激しく横転。と、まぁ、なんとも恥ずかしい事故?である。
「それよかさ、今日席替えあるらしいよ!」
二年八組の教室に入りながら、そんな友の言葉を聞いて、今日初めてテンションが上がったきがした。
うちのクラスは2ヶ月に一回のペースで席替えをするため、席替えと聞けば誰だってうれしくなる。
6時間目のホームルームが楽しみだ…
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『あっ・・・。やば。古文の教科書忘れた・・・。』
『うわっ!!牛乳こぼした・・・。スカート洗い立てなのに・・・。』
『えっ!?英語小テストなんてあったっけ!?うそお・・・。』
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「真冬ちゃん、大丈夫??」
『さ、さすけ・・・わたし、死ぬかも・・・』
こっちをにこにことおもしろそうにみてくる男の子、猿飛佐助くん。
今日の私の不幸の連続を楽しんでいるようだ。
「真冬ちゃん、次の時間席がえだよ?俺様と隣になれるといいねえ?」
『いやだよ・・さすけのとなり・・いじめられるもん!!!』
「ひどいな!俺様きずついた!!」
わっと、手で顔を覆う佐助。
チャイムが鳴り、片倉先生・・(ヤ○ザみたいだけど、ほんとは優しい、良い先生だ。)が教室はいってくる。
「今日は、てめえらが知っての通り席替えを行う。男女別々にくじを引け。」
そのひとことでみんながいっせいにくじを引く。
私の席は・・・
『えっと・・・私の席は・・・一番後ろのしかも運動場窓側!!よっしゃ!』
ここにきてようやく運がむいてきたようだ。席を移動し、ホッとひといきつく。どうやら佐助は前の方の席になったようでつまらなさそうに頭のヘアバンドをきにしている。
そのとき・・・
ガタガタと音がして、隣に人がやってくる。
『私の隣の人??だれだろ・・・?』
運動場にむけていた目をとなりにむけ、言葉を失う。
隣にいたのは 伊達政宗 だった。