スレチガイぶるーす
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帰り道。
泣きそうだった。
『バカ宗…。』
実際、少し泣いてたかも。
グシグシと顔をふき、ため息をひとつ。
なんで私と行きたくないわけ?
考えれば考えるほどイライラしてきた。
『だいたい!私という幼なじみがいながら、毎日女子に囲まれて、ニヤニヤしちゃってさ!アホ!』
そのとき。
「まっ!政宗殿とハル殿は幼なじみなのでござるか!?」
『えっ………?』
「はっ!いや!ちがうでござる!某はけっして、す!すとぉかぁなどでは!」
『いや、別にストーカーとか思ってないけど!なんでここにいんの!?幸村!』
「ハル殿を、さっき偶然、見かけ…。なにか、泣いているようでござったから……。」
『ついてきた。と?』
コクンッ!
「なにか。会ったのでござるか?」
今まで自分を強がらせていたなにかが、崩れ落ちていったきがした。
『ゆきむらぁ………。ぐすっ。』