short イニD夢話

□大掃除
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12月30日

今日は高橋家大掃除の日である。


「よし。じゃあ、先に一階から掃除しよう。
真琴。これで埃をはらっていってくれ。」

『はいよ〜。』


とはいえ、高橋家はいつもキレイだ。

掃除なんてすぐ終わる・・・はずだ。

「くわぁ〜。何でこんな朝早くから掃除なんかしなきゃなんねぇんだよ。」

『文句をいわない!手を動かす!』

「うっせーな。わかってるっつーの。」

『涼兄〜。ここ終わったよ。あとは啓兄だけだね!』

「真琴。お前殴るぞ。」

『うわっ!涼兄!啓兄が私を殴るって!』

「啓介!妹にそんな言葉使うな。」

「だってよ!アニキ!」


ギャーギャーいいつつも涼介は三人で過ごすこんな何気ない時間が好きだった。


さて、一階の掃除が終わった。

次は二階である。

高橋家は広くて、でかい。

二階は使っていない部屋もあるため、かたっぱしから掃除していく。

意外とスムーズに進む作業。

しかし、一つの部屋の前で涼介、真琴はため息をついた。

この部屋が高橋家「大」掃除と言われる由縁である。

「啓介の部屋か。」
『啓兄の部屋か。』

「なんだよ!別に俺の部屋は掃除しなくていいって!」

「『だめ!』だ!」

「うっ・・・」

『そう言って去年も掃除させなかったじゃん!』

「まったく。最後に掃除したのいつなんだ?」

「・・・掃除したこと自体、覚えてねぇ。」

この後、涼介、真琴によって徹底的に啓介の部屋が掃除されたのは言うまでもない。





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『掃除の後の涼兄手作りぜんざいはおいしいねぇ!』

「お前、なんかババァみたいになってるぞ。」

『うるさい!啓兄の分のお餅食べちゃうからね!』

「はっ!やれるもんならやってみな。」


「こうして啓介VS真琴のお餅争奪戦が始まるのであった。」←ナレーション涼介

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