short イニD夢話

□わからせる
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「何もそこまでしなくてもいいだろ。涼介」

「いいんだ。史裕。俺がやりたいんだからな。」


俺は教師に頼んで真琴の補講授業を担当することになった。


「何でそこまで奈瀬にこだわるんだ??」

「お前にはわからないことさ。」


そう。

俺が真琴に惚れていることは誰にも言ってない。


夕暮れの運動場。

陸上部である真琴は部活が終わったはずの運動場で一人走り込んでいた。

最初その姿を見たときはただ感心するくらいだったが、
毎日毎日
必死になって走り込む真琴の姿を見て、いつの間にか惚れていた。


自分でも驚いているくらいだ。


「おい!涼介。もう行くのか?」

「相手を待たせたら悪いだろ」


史裕を残し、
真琴のいる教室をめざす。


「待たせたら悪いって……。まったく。涼介らしいな。」


史裕はため息をついた。



わからせる

俺のお前に対しての思いを

わからせる

お前が俺から逃げられないということを

わからせる

今まで解けなかった問題を






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