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□恋心
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「それやったら出来るわ」と、一愛はおもむろに材料を切り始めた






しかし、それはお世辞にも枠とは呼べそうになく、一愛はわずか数分で行き詰ってしまった



「お前、不器用なんだな」

「なんやとーーー!!」





核心を突く佑助の言葉
あまりにデリカシーのないその言葉に、一愛は掴みかかった

馬乗りになって、佑助を作りかけのくつろぎスペースの上に押さえつける




「アタシかて必死にやってんねん!もうちょっとアタシの気持ち考えてモノ言えや!!」


さすが鬼姫
ものすごい剣幕である



「ぅわあぁぁぁぁぁ!すんません!すんません!!」




本気でビビる佑助
















ミシミシッッ―――


不器用な一愛が、作りかけていたソレは、あっという間に崩れ、バランスを崩した二人は、床に転がるように落ちた

佑助が一愛に覆い被さって・・・



「痛ってぇー・・・おい大丈夫か鬼塚?」

佑助のすぐ下の一愛の顔が真っ赤に染まる







顔と顔の距離わずか5p







慌てて佑助を押し飛ばすと黙って俯いた

(めっちゃ顔近かった///アカン!心臓バクバクや)




様子のおかしい一愛を変に思った佑助は、一愛を覗き込む




「おい、大丈夫なのか?」


再び近づく顔と顔





ボフンッ―――

「んにゃぁぁぁぁぁ//////」



堪らず一愛は佑助を突き飛ばし、部室を飛び出した



















「信っじられん!何やの?なんであんな事するんや?ありえへん!!」

そう言いながら駆け込んだトイレの鏡には、顔を真っ赤に染めた自分の姿

「顔、赤ぅなっとるやん///こんなんで戻ったら、おかしな空気になるわ。落ち着かな・・・」


「に、してもや。デリカシーなさ男なんかアイツ。あんなに顔近付けよって、何も思わんのかい・・・」

先ほどの事を思い出し、「アタシ、イヤやなかったなぁ」と、更に頬を染める一愛だった




Fin

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