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□真夏の悪魔
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夏休みもあと残すところ2日
まだまだ残暑の厳しい8月29日の夜
「やべぇ!すっかり忘れてた!!」
「アカン!すっかり忘れとったわ!!」
離れた2軒の家で、ほぼ同じ叫び声が響いた
佑助と一愛の声だ
なんだかんだで、プールも行った、お祭りも行った、海にも行った、笑いあった、ケンカもした
それでも2人は、毎日のように顔を合わせていたし、その距離も少しずつ近づいていた
「なんで毎日会ってたのに教えてくんないの?」
「なして毎日会うてたのに教えてくれんのや?」
2人とも携帯を手にしている
一瞬早かった佑助から一愛に着信
「もしもし?」
『ヒメコ、明日ヒマ?』
「ヒマっちゅうか、することあんねんけど、1人やと出来そうにないねん。今、ボッスンに電話しようとしてたとこや」
『マジ?・・・って、まさか夏休みの課題じゃねえだろうな?』
「よう分かったな、せやねん。アタシ忘れとってな、アンタに手伝ってもらお思たんよ」
『オレも忘れてたから、お前に手伝ってもらおうと・・・』
「・・・・・・」
受話器ごしに2人のため息が混ざった
『じゃあ、明日オレんちで一緒にやるか?』
「ええの?助かるわー!ほんなら明日なー」
どっちか気付けよ!と言いたいが、まぁ課題を後回しにして、遊んでしまうのはよくあることである
こうして、スケット団のスケット団によるスケット団のための夏休み課題スケット作戦が始まった