銀→青2
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埃が盛大に舞う中、土方は声を張り上げる。
「総悟〜!! お前翼に当たったらどぉすんだぁ!!」
「大丈夫でさァ。俺のバズーカなら、前にあのピエロに避けられてやす。だから今回もきっと……でさァ」
「どんなアバウトな理由で撃ってんのお前ぇ!!」
二人がギャイギャイと言い合いをしていると、近藤が一番に黒煙の中に入って行った。
「翼ちゃ〜ん!!」
その姿を見て土方も舌打ち一つかまし、後を追う。が、足を一歩進めた時に、追いかけることをピタリと止めた。
動かない土方を見て、沖田は「ね」とキャラでない言葉を使う。土方は一方の口角を上げた。
ニッ
「確かに。総悟のコレが利かねーってのは、本当みたいだなぁ」
すると、後ろには沖田しかいなかったはずなのに、耳元で沖田以外の声が響く。
「はい。あれくらいのスピード、何の問題もなしに避けることが出来ます☆」
その声の主があのメフィストだと分かった時、土方はタバコを取り、フッと笑った。そしてこれからすべきことを、指示するのだった。
「こりゃ、ゆっくり話す時間がいるようだな。おい山崎、屯所にご案内だ」
「へい!」
「近藤さん、撤退だ! 屯所に戻って話を聞く。
それから総悟、お前ら一番隊はあの隅でノビてる男数人を引っ張って来い。恐らく今回の主犯だ」
「分かりやした」
そして最後にメフィストに抱えられている翼の方へ向き、皆と同じように指示を出す。