銀→青2

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翼は頭を動かすことが出来ないため、そのままの状態で話を聞いた。


 
「翼、今は何も見えなくていい。もう少し、そのままの状態でいなさい」



『メフィ、』



「すぐ、終わりますから」



恐らく笑ったのだろう。メフィストの手は更に優しく、翼の頭を撫でた。そして翼の元を離れ、更に暗闇へと進んで行く。

 

『メフィストさんっ!』



一人になる不安からか、翼はつい大声を出す。顔を前に出し、少しでも距離を離さまいとした。


が、




「な、なんだおめー!」

「どこにいる!?」



「アインス ツヴァイ ドライ☆」



「な、なんか声が……!」

「前だ! 前……え……」



パチンッ




「「「ギャァアアア!!!!」」」




『!!』



いつもの軽快な音が響いたその直後、男達の、耳を塞ぎたくなるほどの叫び声。翼は驚きからか、思わず肩が跳ねた。



しかし、その直後のことだ。



『! ま、ぶしい……っ』



翼の目の前が、段々と光を生み始める。今まで勝ち誇っていた暗闇が、どんどんと衰退していった。


 
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