銀→青2
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「ヒャハハハハハ!!!!」
『……っ!!』
涙を流す翼に、男は振りかぶった手を――――。
ドサッ
「ゥアアアアアア!!!?」
『!?』
なかなか来ない痛みとは反対に、男の尋常ではない叫び声が部屋に反響する。翼は思わず、閉じていた目を開いた。
すると目の前には、先程よりももっと驚くべき光景が広がっていた。
『……っ』
翼の目に映る。
それは見慣れていた天井のピンク色でも、
特徴ある尖んがり頭の緑色でもない。
そう。その色は……
「全く……」
『っ!』
今の翼が好きで堪らない、
そして、願って仕方なかった、
「あなたはいつも危ない目にあってばかりですね、翼」
『……メ、フィスト……さ、ん……』
吸い込まれるような、白。
「こんな所に来たと思ったら、こんな意外な人物に会えるとは」
『……っ』
大好きな、白。