銀→青2

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「お、チョコレートがあるじゃねぇか〜! あれ、そういや昨日もあったっけ?」



バキバキと、酔いながらも確実にチョコを片していくシュラ。メフィストは、その光景を静かに見ていた。


「……」


「ん? どうした?」


静かになったメフィストに、シュラは尋ねる。メフィストは考えに耽っていたのか、まるで独り言を言うかのように呟いた。



「もう用意しなくていいのにな」



「……」


シュラも、黙ってそれを聞く。そして、気分を僅かに落としてメフィストに話し出した。


「なぁメフィスト。お前、これで良かったのか?」


「これ、というのは翼を帰らせたことですか?」


「あぁ」


シュラのいつになく真剣な様に、メフィストも応える。少しの笑みも含めて、だが。


「私はいいと思ってますよ。奥村くんには、あの後色々言われましたけどね」


「何てだ」


メフィストは、「つまらないことです」と言ってチョコレートを1ブロック割る。そして、ポリポリと口の中に甘味を広げた。




実は、翼を帰らせたあの後、燐はメフィストにこんなことを言っていたのだ。



 
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