銀→青
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「……」
その言葉に、一瞬反応する人物が一人。と同時に、小声で何かを呟いた。
その間も、銀時は喋る。
「なぁ、あんたもそうは思わねーか?
屋根裏にいる粋なお客さんよぉ」
「え?」
燐は上を見る。しかし運の悪いことに、その時調度重い物が乗りかかってきたのだった。
「ぶへっ!!!?」
「おや、これは失礼☆」
その人物は、今まで事の成り行きをさぞ面白いと言わんばかりの眼差しで見つめていた人物、メフィスト・フェレスだった。
「な、メフィスト!? ってあれ? 何で皆寝てんだ!?」
ひっくり返った時に、後ろの様子が見えた燐。しかしそこには、塾生が折り重なるように床に並び、スヤスヤと寝ている光景が目に入る。
メフィストはマントを翻して着地し、状況を説明した。
「皆さんには少しの間、眠ってもらいます。あなたにも一応かけたのですが……やはり効きませんね☆」
いつものように憎たらしい笑みを送ってくるメフィストに、燐は舌打ちする。
その姿を満足に見たメフィストは、「さて」と言って本題に入った。
「あなたも先程おっしゃっていた通り、どうやらこの世界ではあなたが異質のようです」
「……だろーな」
銀時はメフィストの様子を伺うこともせず、面倒臭そうに頭をかきながら答える。
メフィストはニッと笑った。
「お名前を、お聞かせ願いたいのですがね?」
その言葉に、銀時はため息をついた。